PROJECT

adapt AI
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PROJECT #4

adapt AI

マニュアル化不能な適合の暗黙知をAIで継承

背景:ツールはあるが、適切に活用できる支援者がいない

障害のある人たちの暮らしや仕事、学習、余暇活動等を補助する技術は日々進歩していますが、重度肢体不自由者が活用するためには、「適合」という専門的なプロセスが不可欠です。メガネを購入する際に検査やフィッティングを行うように、心身の状態、やりたいこと、実施環境、支援体制といった多くの変数を統合し、ツールの選定や調整を行います。このプロセスと親和性の高い専門職として作業療法士がありますが、職域の広い作業療法において、この分野の専門家が育たない構造的な課題があります。

  • 医療保険や福祉用具制度とのミスマッチ:適合の実践には多くの時間と専門性を要しますが、既存の制度下では報酬と紐づいていない、または十分に担保されておらず、インセンティブが働きづらい。
  • 訓練・実践機会の不足:重度肢体不自由者の人数は、リハビリテーションの対象者のうちごく少数で、かつ個別性が非常に高いため、知識や技術を蓄積する機会が不足している。

結果として、適合支援はごく一部の作業療法士やボランティアの熱意、販売事業者による採算度外視の努力に頼らざるを得ない、脆弱な状況にあります。

解決策:adapt AIのアプローチ

人間の心身や暮らしのあり方は極めて多様で、「AならB」といった固定的なルールや規範に当てはめることは不可能です。本プロジェクトでは、言語化しきれない身体感覚や感情、現場で生じる文脈までも汲み取る熟練支援者の直感的な判断プロセスを、ディープラーニング等の技術で学習させます。

教師データはWeb上で入手できる情報ではなく、現場で起きている適合事例です。数十件程度のデータであっても、熟練者の思考が凝縮されたデータを解析することで、言語化の難しい判断をアシストできるAIを開発します。

本プロジェクトのゴール:身体の状態に関わらず選択肢のある社会へ

adapt AIがあることで、日本中どこにいても適切なツールやソリューションと出会い、一定水準以上の適合支援を受けることが可能になります。技術発展は留まることなく、これからも便利なツールが世の中に生み出されていきます。制度や属人性が障壁となり、せっかくの技術的恩恵に預かれない状況を排し、身体的に大きな制約を抱えていたとしても、制約の中で「どのように暮らすのか」の選択肢を広げていける社会を目指します。

社会全体の財産(共有知)へ

極端なニーズを持つ重度肢体不自由者には、既存の社会システムや製品、サービスが見過ごしている死角に気づき、イノベーションのきっかけを生み出すリードユーザーという側面があります。例えば、段差の解消は、車椅子ユーザーだけでなく高齢者、怪我人、ベビーカーを押す家族などにもプラスになります。重度肢体不自由者の抱えるニーズやソリューションが集積されるadapt AIへのアクセスを企業等へ提供することで、マイノリティへの配慮と全体の便益を両立させる取り組みを加速させることを目指します。

adapt AIプロジェクトの概要(AIにより生成)

コアメンバーとなる作業療法士を募集中

テクノツールに所属し、現場(1都3県が中心、およびオンライン)で支援を行いながら、適合支援の実施およびAI開発促進を担っていただきます。現時点での適合スキルや経験は問わず、「もっとやれるはず」、「成長して人の役に立ちたい」という熱意のある方を求めています。

詳細はこちら:https://ttools.co.jp/blog/2320/