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「食べることの楽しさ」を思い出した(MOMOご利用事例)

「食べることの楽しさ」を思い出した(MOMOご利用事例)

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いつもかわいらしい笑顔で周りの空気を明るくしてくれる本橋さん(仮名)には、ALSによる上肢の筋力低下があります。

必要最低限の量しか食べなくなっていた

MOMO導入前の本橋さんは、上肢の筋力低下に伴って疲れやすくなり、日常生活で億劫に感じる場面が増えていたといいます。日中は自宅に一人でいることが多いため、「自分でできることを増やしたい」、「身の回りのことを自分でできるようにしたい」、という思いから上肢装具を探していました。

特に食事においては、疲れやすさから、いつしか生きるうえで必要最低限の量だけを食べるようになっていました。

発売直後のMOMOと展示会で出会う

本橋さんがMOMOを使い始めたのは、2015年1月。発売して間もなく、まだ補装具として正式な扱いを受ける前のことでした。

展示会で偶然MOMOと出会い、試してみると、すぐに前後左右の広い範囲で腕を動かせるようになりました。自分ひとりでつけ外しができることも、本橋さんの生活スタイルに適していました。お試しの段階から訪問リハのOTさんらが熱心に支援してくれ、最終的には特例で補装具費の支給が認められました。

食べることの楽しさを思い出した

導入後は字を書いたり、携帯電話を使ったり、コーヒーを飲んだりと、様々な場面でMOMO を両腕で使っています。

一番変わったことは、「食べることの楽しみを思い出したこと」だと教えてくれました。

腕を動かすことが大変で、いつしか必要最低限の量しか食べなくなっており、食事はもっぱら生命維持のための作業となっていました。しかしMOMO を導入すると、テーブルいっぱいに腕が届くようになり、しかもほとんど疲れなくなりました。

「食べる量が増え、スピードが上がり、気が付いたら食べることが楽しく感じるようになっていた。」と本橋さんは嬉しそうに話してくれました。この急激な変化にはご家族も驚いていました。

肩の可動域が劇的に広がった

本橋さんは自力で腕を後方に持っていくことがほとんどできません。ところがMOMO を使うと肩の可動域が一気に広がり、健常者と同じくらいまで後方にもっていけるようになります。腕を後ろへ伸ばすストレッチ運動がとても気持ちいいそうで、何度も繰り返し見せてくれました。

本橋さんにとってMOMOのいいところ

  • 上肢の可動域が広がり、テーブルいっぱいに届くようになったり、腕を後方へ伸ばすストレッチ運動が可能になった
  • 日中一人でいても、自分でつけ外しして食事や書字、携帯電話での通話などが可能になった
  • 両腕で使用したことで、コップや食器を持つことができ、飲食の動作を安定してできるようになった
  • スプーンやフォークを固定するカフと併用しやすいこと

MOMOの構成

  • アームレスト タイプA 両腕
  • スプリング 弱
  • テーブル用ブラケット

※当時のMOMOの構造は、現在と異なる点があります。

導入までの流れ

当時は補装具費の正式な支給対象ではなかったため、特例で支給を受けられるよう申請を行いました。

MOMOがあることで本橋さんのQOLが大きく改善すると判断した訪問リハのOTさん、更生相談所のOTさんが積極的に申請を後押ししてくれ、有効性を示すためにMOMOあり・なしの状態で食事をする様子の動画や、他の上肢装具と比較する動画を撮影しました。また、作業効率性と疲労軽減の観点から「絶対に両腕必要だ!」と判定会議でも後押ししてくれました。

本橋さんとご家族、伴走する作業療法士の方々の熱意と効果的なアクションが実績のないMOMOの補装具費支給(それも両腕)を実現させました。そして2016年より正式に補装具費の支給対象となることができました。

MOMO/MOMOプライムとは?

MOMO(モモ)シリーズは、上肢の筋力低下や運動麻痺のある人の暮らしに役立つアームサポートです。腕の重みを支え、左右にスムーズに腕を動かせるようにしたり、肘を曲げやすく補助してくれます。

補装具費支給制度や労災保険、健康保険、自動車保険等を利用して購入できます(一定の条件があります)。