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1.5年の挑戦から見えた新しい景色 〜重度肢体不自由のある私の働くリアル〜 

1.5年の挑戦から見えた新しい景色 〜重度肢体不自由のある私の働くリアル〜 

風馬白井 風馬白井

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1.はじめに

テクノツール広報担当の白井です。

突然ですが、前回のエントリーから私に大きな変化があったことにお気づきでしょうか。

実は営業サポートから仕事の幅を広げ、広報の業務も行うようになったのです。
それに伴って業務内容も、SNSに関する業務やイベント登壇などが加わりました。

私はアシスティブ・テクノロジーを活用した就労支援を提供しているテクノベースで就労経験を積み、その後テクノツールに入社しました。

以前半年を振り返るブログを投稿してからあっという間だったこの1年の間に、新たに始まった業務で挑戦してきたこと、そこから感じたことを振り返っていきます。

私が経験した変化が、これから働く障害当事者の方々にとって、働き方の一例としてお役立てできれば幸いです。

どうぞよろしくお願いします。

2.写真やSNS関連の仕事

入社当初は、主に「MOMO活用事例紹介」の記事投稿を担当していましたが、現在は新たな仕事をする機会が増え、写真編集、SNS投稿物作成、対談イベントなど文章以外の様々な仕事に取り組んでいます。
もともとデザインや文字入れといったクリエイティブな作業には苦手意識があり、学校の授業レベルでの画像編集しか経験がありませんでした。


最初は同僚と話し合い、教わりながら編集ソフトを使い始めましたが、実際に操作してみると、思っていたよりも分かりやすい操作で画像編集やデザイン、SNS投稿画像の作成ができ、敬遠していた自分でも使うことができました。

写真のサイズ調整や切り抜き、構図のバランスに悩みながらも、対象物をどう目立たせるかを考えるうちに、次第に「見やすさ」「伝わりやすさ」を意識できるようになりました。

また、背景をぼかして中央の被写体を際立たせるなど、細かな工夫を積み重ねることで、表現の幅も広がりました。

投稿物を作って学んだことは、
「見てくださるお客様にわかりやすく情報を届ける工夫」でした。

文章面でも、冗長になったり抽象的になったりする傾向がありました。

同僚からフィードバックをもらいながら、「誰に伝えたいのか」「どうすれば一文で伝わるのか」を意識して書くようになり、少しずつシンプルでわかりやすい表現を心がけられるようになりました。

3.イベントに登壇して感じたこと

もう一つ新しく挑戦した仕事として、イベント登壇がありました。

テクノツールで働いている重度肢体不自由のある社員が、それぞれの働き方について語る『働く私たちのリアル』という対談形式のオンラインイベントを行い、私も2回登壇しました。

もともと人前で話すことが苦手で、「大学卒業後、私に語れる情報があるのだろうか」という気持ちと、漠然と聞いて下さる方の聞きたい、知りたい、求めている情報と自分が話せる情報量が見合わないのではないかという不安もありました。

しかし、私も働けない時期があった中で、一つずつ自分から行動してきたことを知ってもらって、ロールモデルとして参考にしてもらいたいという強い気持ちが湧きました。

同僚のサポートも心強く、安心して本番に臨むことができました。

とても緊張しましたが、原稿を確認したり、フォローや補足をしていただきつつも、落ち着いて話すように意識し、無事に終えることができました。

イベント後は「参考になった」、「もっと聞きたい」といった声をいただき、障害があっても働きたい方のお役に立つことができて、挑戦して本当に良かったと感じました。

イベント登壇を通して学んだことは、「準備を丁寧にすること」でした。

原稿以外にもスライドの作成、時間配分の調整、告知など、開催までの準備工程をしっかり行うことがとても重要だと学びました。

4.働く環境の変化

皆さんの支えのおかげで、無事に1.5年を迎えることができました。

体調を大きく崩すことなく、現在も週3日、1日あたり3〜4時間の勤務形態で仕事を継続しています。

現在は勤務中すべての時間にヘルパーさんが入っていただけるようになり、安心して働くことができています。
家族への負担も減り、とても助かっています。

営業サポートを担当していた頃は一人の環境で仕事をしていましたが、広報に変わってからはオンラインでの打ち合わせが増え、孤立感が減りました。

以前は文章でのコミュニケーションで、どのように相談したらよいか戸惑いがありましたが、現在は徐々にコミュニケーションに慣れてきました。
対面ではなかったとしても、直接コミュニケーションを取って仕事をする大切さを日々実感しています。

そして前よりもチームとして働く機会が増え、より一層仕事をしている感覚が強くなりました。

同僚のホッシーからは、冗長な文章の修正や長文をまとめて短くして分かりやすくするコツや、自分にはなかった表現を知ることなど新しいことの連続で、非常に勉強になりました。

「だれに向けて書いているか」を意識することが私にとって大きな学びの一つとなりました。

アシスティブテクノロジーによって、リモートワークで働く環境が整っていった経験と、ヘルパーさんが就労中に入っていただけるようになった経験から、就労中のヘルパー派遣など制度面の課題(自治体ごとの差異、時間数、申請方法など)がさらに解消されていけば、誰もが働ける社会に近づいていくと実感しています。

5.今後の目標

この1年を振り返ると、様々な新しい挑戦の連続でした。

かつての自分には、自分なりのペースで、自分の成長に繋いでいると伝えたいです。

私は病気の進行で好きだったゲームができなくなり諦めていましたが、テクノツールのゲーム支援を知り、アシスティブ・テクノロジーを活用して、また遊べるようになった経緯があります。

それをきっかけにアシスティブ・テクノロジーを活用して働けるテクノベースと繋がり、就労経験を積み、そこからテクノツールに入社しました。

そして入社して1. 5年経ち、仕事の幅を広げることができました。

テクノツールは商品の開発・販売を通じてテクノロジーを提供するだけではなく、そこから力を発揮できる場所をつくり、社会・経済参加の分野で障がいのある方々が参加できる機会もつくることに挑戦し続けています。

そこから可能性の幅を広げ、事例が増えていく。

障害の有無に関わらず、多くの人が自分の求める選択ができるような社会を目指しています。

自分もそうであったように、アシスティブ・テクノロジーを駆使して、やりたくても諦めていたことができるように変わり、できることが増えていき、そこから新たに前向きな気持ちが生まれます。

今の仕事に繋がった経緯のある自分だからこそ、これからも様々な方にアシスティブ・テクノロジーの魅力を多くの人に届けられるように引き続き発信していきたいと思います。